ピアノ教室の先生が疲れたときに。「全部ひとりでやる」をやめる3つの順番とAIへの頼み方

朝から夕方までレッスン。合間に体験の問い合わせへ返事をして、夜は来月のお知らせ作り。週末には月謝の記録。そのあいだも「インスタも投稿しなきゃ」と思っている。ピアノの先生から、こんなお話をよく聞きます。

ふと「私、何のためにこれをやっているんだっけ」と手が止まる夜があるなら、先に結論をお伝えします。疲れているのは、先生の体力の問題ではありません。ひとりで全部やる、という形そのものの問題です。この記事では、その形をほどく3つの順番と、そのまま貼れるAIへの頼み方をご紹介します。

動画でも同じ内容をお話ししています。

会社なら、教える人・事務の人・お知らせを作る人・お金の計算をする人は別々です。個人のピアノ教室では、それを先生ひとりが、しかも教える以外の仕事は誰にも見えないところでやっています。続かなくて当たり前なんです。

もくじ

1. やめていいことを、やめる

まず、いま抱えている仕事をスマホのメモ帳に思いつくまま書き出します。きれいに書かなくて大丈夫です。そして一つずつ「これをやめたら、目の前の生徒さんは困るだろうか」と聞いてみてください。困らないものが、必ずいくつか見つかります。

たとえば、レッスンのあとに生徒さん一人ひとりの記録を、きれいなノートに清書していた先生がいました。1人15分でも、生徒さんが20人いれば週に5時間です。「その記録、生徒さんは見ていますか」と聞くと、答えは「いいえ」。記録そのものはやめずに、清書だけをやめて、レッスン中にスマホへ一行話しかけて残す形にしたら、週5時間が戻ってきました。

「手を抜いているみたいで罪悪感がある」と感じるかもしれません。でも逆です。やめた分の時間は、目の前の生徒さんに向かいます。生徒さんは、飾りつけを見に通っているのではなく、先生に会いに通っているのですから。

2. 同じことは、同じ型にする

来月のお知らせ、体験レッスンへの返信、発表会のご案内。毎月、白い画面の前でゼロから考えていませんか。これらは毎回考え直す必要がありません。

毎月のお知らせに2時間かけていた先生がやったのは、たった一つ。去年の同じ月のお知らせをスマホのメモ帳に貼っておき、日にちと内容だけを入れ替えたことです。それで2時間が15分になりました。発表会のご案内も同じで、変わるのは日にち・会場・曲目くらいです。

「毎年同じ文章だと手抜きだと思われない?」という心配も聞きます。けれど、生徒さんや保護者の方は去年の案内を細かく覚えていません。覚えているのは、先生が笑顔で渡してくれたことです。そして、この「型」が次の3つめの材料になります。

3. AIという新しい秘書に任せる

ソファでスマホを使ってお知らせの下書きを確かめる先生

いちばん効くのがここです。任せる相手はAI。新しく入った秘書だと思ってください。パソコンが苦手でも大丈夫で、スマホでLINEのように文字を打つだけです。

ただ、頼み方にコツが一つだけあります。「来月のお知らせを書いて」とだけ頼むと、どこの教室にも当てはまる文章が出てきて、がっかりしがちです。新人の秘書に「うちらしく書いておいて」と言っても、教室のことをまだ何も知らないので書けません。だから先に教えます。2つめで貼っておいた「去年のお知らせ」を、そのまま見せるのです。次の文章をそのままAIに貼ってください。

あなたは、私のピアノ教室のお知らせを書く担当です。
去年の同じ月のお知らせを貼ります。
これと同じ雰囲気で、来月のお知らせを書いてください。
変える点:日にちは◯月◯日、内容は◯◯です。
文章はやさしく、短く。保護者の方に読みやすく。
(このあとに、去年のお知らせを貼る)

すると、先生の教室の言葉で書いてくれるようになります。先生がやるのは、読んで、直して、送るだけ。2時間かかっていた作業が10分ほどで済みます。

「順番を飛ばして、いきなりAIに頼んではだめ?」とよく聞かれます。だめではありません。ただ、やめていいことを減らす前に任せると、任せる仕事のほうが増えてしまいます。だから、減らす、型にする、任せる。この順番が大切です。

まとめ

  • やめても生徒さんが困らない仕事を、まず一つやめる
  • お知らせや案内は、去年の文章を「型」にして使い回す
  • 型をAIに見せて、下書きを任せる(減らす→型→任せるの順番で)

今日やること:去年のお知らせを一つ、スマホのメモ帳に貼っておきましょう。それだけで3つめの準備が終わります。先生の仕事は、目の前の生徒さんに向き合うこと。それ以外は、秘書に任せて大丈夫です。

YouTubeでは毎週土曜の朝7時に、ピアノ教室の先生のお悩みに答える動画を公開しています。

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