「来年から、月謝を上げようかな」。そう決めたものの、お知らせの文章がどうしても書けない。スマホを持ったまま、手が止まってしまうことがあります。
先に結論をお伝えします。値上げのお知らせは、理由を長く書くよりも、「いつから・いくら・変わらないこと」を、この順番で短く伝えるほうが、保護者の方に落ち着いて受け取ってもらえます。
この記事では、そのまま使える文例も、あわせてご紹介します。
この記事で分かること
- 月謝の値上げのお知らせで、書く順番と3つの要点
- 理由は1行だけで十分な理由と、おわびを重ねない書き方
- そのまま使える、月謝改定のお知らせの文例
値上げのお知らせは、「いつから・いくら・変わらないこと」の順に書く

値上げのお知らせを読んだ保護者の方が、いちばん知りたいことは3つです。いつから変わるのか。いくらになるのか。そして、それ以外に変わることはあるのか。
この順番で書いておけば、読んだ方は「分かりました」と受けとめやすくなります。反対に、理由や気持ちの説明が先に続くと、肝心の金額が文章の奥に埋もれてしまいます。
ひとつずつ見ていきましょう。
- いつから:「○月分より」と、月で書きます。お月謝は月単位で払うものなので、日付より分かりやすくなります。
- いくら:「○円から○円に改定します」と、いまの金額と新しい金額を並べます。差額の計算は、読む方にさせません。
- 変わらないこと:レッスン時間や振替の決まりなど、これまでどおりのことを1行添えます。ここがあると、読む方は安心します。
「変わらないこと」は、本当に変わらないものだけを書きます。変わる予定があるなら、同じお知らせの中で正直に伝えておきましょう。
値上げの理由は、くどく書かない
値上げの理由を、丁寧に説明したくなる気持ちは自然なものです。でも、理由が長くなるほど、読む方には「言い訳」のように見えてしまいます。
理由は、1行で十分です。たとえば、次のような言い方です。
- 「教材と教室の環境を整えて、長くレッスンを続けていくためです」
- 「これからも安心してレッスンを続けられる教室にするためです」
そして、おわびは重ねません。「申し訳ありません」「心苦しいのですが」を何度も書くと、悪いことをしたお知らせのように見えてしまいます。
おわびの代わりに、「ご負担をおかけしますが、ご理解いただけるとありがたいです」という、お願いのひとことを1回だけ入れます。これで、気持ちは十分に伝わります。
もうひとつ大切なのは、文章のはじめです。いきなり金額の話に入らず、お子さんとレッスンで過ごす時間への思いを、1文だけ書いておきます。そのあとに本題へ進むと、事務的な連絡でも、やわらかく届きます。
そのまま使える、月謝改定のお知らせの文例

いつから・いくら・理由の1行・お願いのひとこと。この4つを、短い文章にまとめた文例です。○○と◇、△△の部分を入れかえて、ご自分の言い方に直してお使いください。
△△ちゃんと過ごす時間を、私はいつも楽しみにしています。
さて、◇月分より、お月謝を◇円から◇円に改定することにしました。
教材と教室の環境を整えて、長くレッスンを続けていくためです。
ご負担をおかけしますが、ご理解いただけるとありがたいです。
今回は、準備のために3か月前にお知らせしています。
ご不明な点は、レッスンのときにお声がけください。
この文例は、30通の連絡文をまとめた教材「保護者への連絡文、もう30分も悩まない」の中の「月謝改定(値上げ)のお知らせ」です。お知らせは、早めに出すのがポイントです。この文例のように3か月前に伝えておくと、保護者の方にも、家計の準備をする時間が生まれます。
ここに「変わらないこと」を足すなら、「ご不明な点は〜」の前に、次のような1行を入れてみてください。
お支払い方法も同時に変えるときは、別の連絡にします。教材には、お支払い方法を変えるときの文例もあります。お願いごとは、1通に1つだけ。そのほうが、読む方は返事に迷いません。
◇月分より、お月謝のお支払い方法を、◇◇に変更します。
お渡しの手間がなくなり、お互いに楽になるためです。
手順は下のとおりです。
1. ◇◇
2. ◇◇
よろしくお願いします。
身構えさせる書き方と、送る前の点検
反対に、次のような書き方は、読む方を身構えさせてしまいます。
- 「物価が上がり、光熱費も上がり、教材費も上がり……」と、理由を何行も続ける
- 「本当に申し訳ありません」と、おわびを何度も書く
- 金額が、長い文章の最後にやっと出てくる
どれも、誠実に伝えようとするあまり、起きやすいことです。誠実さは、文章の長さではなく、分かりやすさに表れます。
金額と月は、文章の前半に置きます。理由は1行。お願いは1回。これだけ守れば、短くても冷たい文章にはなりません。
文章ができたら、送る前に、次の3つだけ確かめてみてください。
- 金額と月が、お知らせの中で合っているか
- おわびの言葉が、何度も出てきていないか
- お願いごとが、1通に1つだけになっているか
そして、お知らせを送ったあとは、次のレッスンのときに、保護者の方へひとこと声をかけます。「先日のお知らせ、届いていますか」くらいで十分です。文章で伝えて、顔を合わせたときに補う。この2段階で、気持ちが行き違いにくくなります。
値上げは、教室を長く続けるための、前向きな見直しです。堂々と、でも短く、やさしく。その気持ちを、文章の長さではなく、順番で伝えましょう。
まとめ
- 書く順番は「いつから・いくら・変わらないこと」。金額が文章の奥に埋もれないようにする
- 理由は1行だけ。おわびは重ねず、お願いのひとことを1回だけ入れる
- 早めに(文例では3か月前に)お知らせして、次のレッスンでひとこと声をかける
今日やることは、1つだけです。この記事の文例を、ご自分の教室の金額と月に入れかえて、下書きに保存してみてください。送るのは、気持ちが決まってからで大丈夫です。
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「やらなきゃ」を、「やれた」に。私は、いつでも先生の味方です。
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