毎月のお月謝の連絡は、くり返す仕事だからこそ、言い方に迷います。「今月もお願いします」と書くだけなのに、強く見えないかな、そっけないかなと、手が止まってしまうことがあります。
支払い方法を変えたいと思ったときも同じです。手渡しから振込に、あるいは口座振替に。お願いする側の先生は、少し気が引けるものです。
先に結論をお伝えします。月謝のお知らせは、「金額・期日・方法」の3つだけを書きます。支払い方法を変えるときは、相手にとってよいことを1つ添えます。これだけで、お願いはずっと角が立たなくなります。
この記事で分かること
- 月謝のお知らせに書く3つのことと、お願いを1回で済ませる書き方
- 支払い方法(手渡し・振込・口座振替など)を変えるときの、伝え方の順番
- 入会が決まった方へ、月謝の決まりを最初に渡す文例
月謝のお知らせは、「金額・期日・方法」の3つだけ書く

月謝のお知らせを受け取った保護者の方が知りたいことは、3つです。いくらなのか。いつまでに払うのか。どうやって払うのか。
この3つが短くそろっていれば、読んだ方は迷いません。反対に、お礼やお願いや決まりの説明が長く続くと、肝心の金額や期日が埋もれてしまいます。
- 金額:「◇円」と、数字をはっきり書きます。
- 期日:「◇日までに」と、日付で書きます。「早めに」のような言い方は、人によって受け取り方が変わります。
- 方法:「手渡し」「銀行振込」「口座振替」など、いまの方法を1行で書きます。
お願いは、1回だけにします。「お早めにお願いします」と何度も重ねると、せかされているように聞こえます。
もうひとつ、行き違いへの一文を入れておくと安心です。すでに払い終えている方に、「まだですか」と聞こえてしまうことを防げます。
次の文例は、この3つを短い文章にまとめたものです。○○と◇の部分を入れかえて、ご自分の言い方に直してお使いください。
◇月分のお月謝のお知らせです。
金額は◇円、お支払いは◇日までにお願いします。
方法は、◇◇です。
すでにお済みの場合は、行き違いですのでご容赦ください。
今月も、どうぞよろしくお願いします。
この文例は、30通の連絡文をまとめた教材「保護者への連絡文、もう30分も悩まない」の中の「月謝のお知らせ」です。毎月同じ形で送ると、読む方も「いつもの連絡だ」と受けとめやすくなります。
なお、期日をすぎても入金が確認できないときの連絡は、別の場面です。「払っていない」ではなく「確認できていない」と書く、というのが基本になります。
支払い方法を変えるときは、相手にとってよいことを1つ添える
手渡しから振込へ。振込から口座振替へ。支払い方法を変えるお知らせは、先生の都合のように読まれやすい連絡です。
そこで、変更の理由に「相手にとってよいこと」を1つ入れます。たとえば、お渡しの手間がなくなる。お金を持ち歩かなくてよくなる。支払いを忘れにくくなる。どれも、保護者の方にとってのメリットです。
ただし、書いてよいのは、本当にその方法で実現することだけです。ご自分の教室の方法に合わせて、言葉を選んでください。
書く順番は、次の4つです。
- いつの月分から変えるのか
- 何から何に変えるのか
- 変えると、相手にとってどうよいのか
- 手順(番号を付けて、短く)
手順は、文章ではなく番号で見せます。文章にすると、読み落とされやすいからです。
◇月分より、お月謝のお支払い方法を、◇◇に変更します。
お渡しの手間がなくなり、お互いに楽になるためです。
手順は下のとおりです。
1. ◇◇
2. ◇◇
よろしくお願いします。
こちらも、教材の「お支払い方法を変えるとき」の文例です。◇◇には、変更後の方法を入れてください。手順の1と2には、振込先や手続きの内容など、保護者の方がすることを書きます。
振込にするなら、振込手数料をどちらが持つのかも、先に決めて書いておくと行き違いが減ります。口座振替のように手続きが必要な方法は、開始する月より余裕をもってお知らせしておくと、読む方も準備ができます。
お支払い方法の変更と、金額の変更は、同じ連絡にまとめません。お願いごとは、1通に1つだけ。そのほうが、読む方は何に返事をすればよいのか迷いません。
入会が決まった方には、月謝の決まりを最初に紙1枚で渡す

月謝の連絡で、いちばん角が立ちにくい方法があります。決まりを、入会のときに先に渡しておくことです。
支払いの期日、方法、お休みしたときの扱い。あとから「実は決まりがありまして」と伝えるより、最初に紙1枚で見せるほうが、ずっと自然に受けとめてもらえます。
入会が決まった方への連絡では、まず歓迎の気持ちを伝えます。そのうえで、「決まりは別紙にまとめました」と一文を添えます。決まりそのものを本文に長く書かないのがコツです。
△△ちゃんと一緒に音楽ができるのを、とても楽しみにしています。
最初のレッスンは、◇月◇日の◇時です。
持ち物は、◇◇だけで大丈夫です。
教室の決まり(お月謝・振替・お休み)は、別紙にまとめました。
一度ご覧ください。
ご不明な点は、いつでもお声がけください。
これは教材の「入会が決まった方へ」の文例です。別紙のほうには、月謝の金額・期日・支払い方法を、先ほどの3つの形で書いておきます。
決まりを先に渡しておくと、のちの月謝の連絡も「決まりにあるとおり」の確認になります。先生の気持ちの問題にならないので、お互いに気が楽です。
まとめ
月謝や支払い方法の連絡は、毎月のことだからこそ、型を持っておくと楽になります。
- 月謝のお知らせは、「金額・期日・方法」の3つだけを書きます。
- お願いは1回だけにして、行き違いへの一文を添えます。
- 支払い方法を変えるときは、相手にとってよいことを1つ入れます。手順は番号で見せます。
- 決まりは、入会のときに紙1枚で先に渡します。
お名前や金額を入れかえて、ご自分の言い方に直せば、そのまま送れます。送る前に、お願いが1つになっているか、最後の1行がレッスンの楽しみで終わっているかを、見直してみてください。
月謝の連絡に使う文章は、ひとつ持っておくだけで、毎月の迷う時間が減っていきます。
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