先月は1回だけ。今月は、まだ来ていない。連絡もない。気になるけれど、こちらから連絡するのは催促しているみたいで気が引ける。そうやって、2週間、3週間と過ぎていく。お休みが続く生徒さんのことで、こんなふうに迷っている先生は多いと思います。
先に結論を言います。連絡しないでいる時間が、いちばん生徒さんを遠ざけます。そして、やさしいつもりの「大丈夫ですか」にも、落とし穴があります。
気まずくて動けないのは、先生だけではありません。生徒さんの側も、連絡しづらくて黙っているだけなんです。先生が冷たいわけでもありません。教える以外に、事務も連絡文も全部ひとりで抱えているから、後回しになってしまうだけです。
動画でも同じ内容をお話ししています。文字で読むより早いという先生は、こちらからどうぞ。
「大丈夫ですか」をやめる
「最近お休みが続いていますが、大丈夫ですか」。やさしい言葉です。でも、受け取る側に立つと、答えは「大丈夫」か「大丈夫じゃない」の2つしかありません。後ろめたい気持ちがある人ほど、大丈夫じゃないほうを選びます。
「無理せず続けられそうですか」も同じです。やめるという答えを、先生のほうから机に置いてあげる質問になってしまうんです。
かわりに書くのは、覚えていることを具体的に、1行で。たとえば「前回、左手の3小節目がすっと入るようになっていましたね」。こう書かれると、人は「見ていてもらえていた」と感じます。
覚えていることを1行メモに残す
「そんな細かいこと、毎回覚えていられない」。そうですよね。思い出せなくて大丈夫です。覚えておくのは、頭ではなくメモの仕事です。

レッスンのあとに、スマホのメモへ、生徒さんの名前とその日よかったところを1行だけ残しておきます。3か月分たまれば、お休みが続く生徒さんに連絡するとき、その人の1行を探すだけ。何を書けばいいか迷う時間がなくなります。
1行メモの書き方は、生徒さんが黙ってやめていく理由と1人1行のカルテでくわしく紹介しています。
AIに下書きしてもらう
最後に、文面はAI(ChatGPTなど)に下書きしてもらいます。新しく入った秘書だと思ってください。「AIって、こわい機械みたいで苦手」という先生も、使い方はスマホでLINEのように文字を打つだけです。1行メモを、次の頼み方と一緒に貼ってください。
あなたは、私のピアノ教室で生徒さんへの連絡文を考える担当です。
2週間お休みが続いている生徒さんに送る一言を考えてください。
前回の様子はこちらです。「◯◯」
条件は3つです。責める言葉を入れない。選択肢は1つだけにする。3行以内で、やさしい言葉にしてください。
すると、責めずに前回の様子を伝えて、次の予定を1つだけ示す文面が出てきます。先生がやるのは、読んで、自分の言い方に直して、名前を入れて送るだけ。覚えていることと次の予定が先生の言葉なら、文面をAIに整えてもらっても、気持ちはちゃんと届きます。
返事が来なくても、追いかけなくて大丈夫です。一度伝えたら、あとは待つ。責める言葉さえ入っていなければ、時間をおいて戻ってきてくれることもあります。
まとめ
- 「大丈夫ですか」をやめて、前回の様子を具体的に1行で伝える
- 覚えていることは、レッスン後にスマホへ1行メモで残しておく
- 文面はAIに下書きしてもらい、読んで直して送る
今日やることは1つだけ。お休みが続いている生徒さんを1人思い浮かべて、前回の様子を1行、スマホに書いておいてください。「大丈夫ですか」ではなく、「あの続き、一緒にやりましょう」を。
YouTubeでは毎週土曜の朝7時に、ピアノ教室の先生のお悩みに答える動画を公開しています。

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