ピアノ教室の生徒さんが黙ってやめていく理由|「覚えていてくれる」をつくる1人1行のカルテ

「今月で、お休みさせてください」。レッスンのあと、お母さんからそう言われて、頭が真っ白になった。ピアノの先生から、こんな相談をよくいただきます。

上達はしている。月謝の遅れもない。不満を言われたことも、一度もない。それなのに、なぜやめてしまうのか。思い当たることがひとつもないから、余計につらいんですよね。

先に答えを言います。生徒さんが続く理由は、上達だけではありません。「先生は、わたしのことを覚えていてくれる」という気持ちが、教室に通う力になります。そして、それを覚えておくのは、先生の記憶ではなく「記録」の仕事です。

動画でも同じ内容をお話ししています。文字で読むより早いという先生は、こちらからどうぞ。

もくじ

生徒さんが黙ってやめていくのは「いなくても同じかな」と感じたとき

たとえば、小学5年生の男の子が、レッスンの途中でふと「来月、学校の音楽会で伴奏するんです」と話してくれたとします。先生は「そう、がんばってね」と答えて、いつもの曲の続きへ。次の週も、音楽会の話は出ませんでした。

その子にとって、音楽会は大きなできごとです。話したのに、何も聞かれない。やめたい理由があったわけでも、先生に不満があったわけでもありません。ただ、「ここにいても、いなくても同じかな」と、ぼんやり感じてしまうんです。

不満の声は出ません。だから、先生には理由が見えない。黙ってやめていく、というのは、こういうことです。

レッスン中に話をする男の子とピアノの先生

行きつけの美容室を思い出してみてください。行くたびに「今日はどうしますか」から始まるお店と、「前回のカラー、どうでした?」から始まるお店。技術が同じなら、通い続けたくなるのは後のほうですよね。生徒さんも、「自分のことを見てもらえている」と感じる場所に、通い続けたくなります。

覚えるのは記憶じゃなく記録。1人1行の「生徒さんカルテ」

では、先生は生徒さん全員のことを、ぜんぶ覚えていなければいけないのでしょうか。そんなことはありません。生徒さんが12人いたら、12人分の話があります。家族のこと、学校のこと、好きな曲、苦手な小節。覚えきれないのは、先生が冷たいからではないんです。

買い物も、頭の中だけで覚えていこうとすると牛乳を忘れます。でも、メモに書いておけば、まず忘れません。覚えるのは、記憶じゃなく、記録。生徒さんのことも同じです。

やり方はかんたんです。スマホのメモに生徒さんの名前を見出しにして、レッスンのあとに1行だけ足していきます。30秒で書ける長さで十分です。書くのは2つだけ。

  • 今日できたこと:「左手の伴奏が、なめらかになった」のように、どの曲のどこがどうなったか
  • 今日話したこと:「来月、音楽会で伴奏」「お姉ちゃんが受験」など、レッスンと関係のない話ほど大事
レッスンのあとにスマホでメモを書くピアノの先生

カルテがないと、レッスンの最初につい「今日は何を弾きますか?」「最近どう?」「練習してきましたか?」と言ってしまいがちです。どれもやさしい言葉ですが、先週のことを覚えていないサインになったり、「ふつうです」で話が終わったりします。カルテを30秒見てから、「音楽会の練習、進んでいますか?」「あの左手、家でどうでしたか?」と言いかえるだけで、その人だけに向けた質問になります。

声かけは、カルテからAIと作る

カルテがたまると、生徒さん1人ひとりの小さな成長が見えてきます。それをときどき言葉にして伝えてあげたい。でも、読み返して言葉にする時間なんてない。そこで、AI(ChatGPTなど)の出番です。

先生がするのは、1人の生徒さんのカルテを3か月分コピーして、次の頼み方と一緒に貼ることだけ。お名前は、AさんやBさんに変えてから貼ると安心です。

あなたは、私のピアノ教室の生徒さんの成長を見守る担当です。

次のレッスンの記録から、この3か月で伸びたところを3つ見つけてください。

それをもとに、次のレッスンで先生がかける、短い声かけを3つ作ってください。

具体的で、その人だけに向けた言葉にしてください。

(このあとに、3か月分のレッスンの記録を貼る)

すると、「3か月前は止まっていたところを、いまは止まらずに弾けていますね」のように、先生も気づいていなかった成長が言葉になって出てきます。出てきた言葉はうのみにせず、先生のいつもの言い方に直してから、次のレッスンで伝えてください。

スマホを見てほほえむピアノの先生

冒頭の男の子の場面なら、レッスンの前にカルテを開いて「音楽会の伴奏、もうすぐだね。左手、すごくなめらかになってきたよ」と声をかけられます。毎回完璧に書けなくても大丈夫。1行あるだけで、レッスンの最初の言葉が変わります。

まとめ

  • 生徒さんが続く理由は上達だけではない。「覚えていてくれる」が通う力になる
  • 覚えるのは記憶じゃなく記録。1人1行で「できたこと」と「話したこと」
  • 声かけは、3か月分のカルテを貼ってAIと作り、自分の言葉に直して伝える

今日やることは1つだけ。今日のレッスンのあとに、1人だけでいいので「今日できたこと」と「話したこと」を1行書いてみてください。お休みが続く生徒さんへの連絡の書き方は、「大丈夫ですか」をやめる3つの順番にまとめています。

YouTubeでは毎週土曜の朝7時に、ピアノ教室の先生のお悩みに答える動画を公開しています。

この記事の文例を、まとめて使える形にしました

「やめます」の1通に、もう悩まない。

退会・休会・お休みの連絡に、そのまま返せる返事の文面23通。

くわしく見る(14日間の返金保証つき)

ほかの教材も見る

「やらなきゃ」を、「やれた」に。教室の発信を、AIの秘書に。

パソコンが苦手でもスマホだけでOK。コピペで使えるAI指示文テンプレ20本入り『教室AIスターターキット』(PDF)を、無料メール講座(全8回)の1通目でお届けしています。

無料メール講座に登録してキットを受け取る

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

理想の生徒さんが集まる方法|大好きなことで毎日をイキイキ過ごす方法|自然体でありのままの自分で発信する方法|について発信しています。

詳しいプロフィールはこちら

コメント

コメント一覧 (1件)

コメントする

もくじ